歯科は虫歯になってから、慌てて駆け込む医療機関といった印象もありますが、今では日本でも少し違ってきています。歯科医院でも虫歯治療以前に、予防という意味での取り組みをしています。そして患者側も、予防のために歯科医院を、定期的に受信して、歯の状態をチェックしてもらうといった利用もするようになってきています。近年聞くようになってきた健康寿命という言葉は、単に長い気がいいということではありません。
明るく健康な状態で元気なまま生活をすることが大事であり、痴呆や寝たきりにはならないで、自立しているという期間のことです。歯と口というのは毎日の食事を食べて、食物を味わい、会話をするといった重要なことをこなす役割を持っています。口というのは、心身ともに影響する健康に関わってきます。ですから歯の良い状態の寿命を延ばすということは、健康寿命もともにのばしていくことに関わりますし、大切なことでもあります。
人間の肉体的な健康と歯との関連性は深いものです。老人になり噛む力が弱くなると、食べられる食材も限られてきますし、食欲低下にもなります。そうすると栄養が足りなくなることも考えられます。栄養が不足するのですから、抵抗力や筋力も低下していきます。
歯周病がひどくなれば、糖尿病をはじめとした、動脈硬化や心筋梗塞など循環器疾患にも影響します。お口の状態と歯の状態が悪くなると、食事を食べる楽しみや、会話で話す楽しみも失われていくことになります。そういった状態を回避するためにも、歯科医院を上手に歯の管理に利用して、定期検診を受けたりすることです。自分の歯で、できるだけ長く噛めるように、残せるように管理をしていくことは、健康にも関わってくるのです。