歯科医というと儲かる職業というイメージを持っている人は決して少なくありません。現実はさておいて医師の中でも比較的気楽にできる仕事、全国どこでも開業出来てしかも儲かる仕事、歯科医として資格を取れば一生食うには困らない、そう考えている人はまだ多いものです。ですが現実として「歯科医は儲かるのか」という疑問に答えるのであれば、それは残念ながらそう断言することはできないとしか言いようがありません。まず第一に、日本国内に置いて歯科医という職業は供給過多の状態にあります。
全国どこにでもクリニックがあることは確かですし、そもそもそのクリニックの数自体がコンビニよりも多いとされるほどの状態です。毎日歯をクリーニングしてもらう人ばかりだというのであればそれでも儲かるのでしょうが、現実としては何事も無ければ一年に一回の定期検診を受ければ良いという程度の人がほとんどです。そうした中で生き残るには当然、その人の医師としての技術と商才が必要になってきます。この増えすぎたクリニックという問題をもう少し詳しく見ると、現在この医師の平均年収は450~800万円とされています。
その他の医師の平均年収が1400~1500万円であることを考えると、この450~800万円という年収は決して高いとは言えません。さらに言えばそうした供給過多の中では250~300万円程度のサラリーマンと同等かそれ以下の年収しか得られない医師も出てきました。もちろんそうした中でも商才があれば一千万円以上の年収を得られるのは確かですが、一般的に思われているほど儲かる仕事でも無いのです。